和文におけるコロンとセミコロンの用法の例を挙げてみようと思います。
まずはコロンもセミコロンも使用せずに文章を書いてみます。
Pythonをインストールするには、コマンド pip install python を実行します。
以下で、これと(ほぼ)同じ意味になるような文章を、コロン、セミコロンを使って書いてみます。
コロンを使用する例:
Pythonをインストールするには、以下のコマンドを実行します: pip install python
セミコロンを使用する例:
Pythonをインストールします;そのためにコマンド pip install python を実行します。
あるいは簡潔に
Pythonをインストールします; pip install python
これら3つの例では、コロンやセミコロンを句点に置き換えても正しい文章であると思います。
Pythonをインストールするには、以下のコマンドを実行します。 pip install python Pythonをインストールします。そのためにコマンド pip install python を実行します。 Pythonをインストールします。 pip install python
単に句点で書くより、コロンやセミコロンを用いた方が文章が明解な気がします。
一方で、以下のような用例は誤りであると思います。
(1) Pythonをインストールするには、以下のコマンドを実行します; pip install python (2) Pythonをインストールします:そのためにコマンド pip install python を実行します。 (3) Pythonをインストールします: pip install python
(1)はセミコロンの後の語句が前の文の補足(代名詞が指すものの説明)であるので、コロンの方が適切かと思います。
(2)は関連した2つの文の接続なのでセミコロンの方が適切かと思います。
(3)は(2)と同じことですが、コロン後の語句が前の文を説明しているわけではないので、セミコロンの方が適切かと思います。
以上の議論は正しいと納得していただけるでしょうか。 私はあまり自信を持って言えません。
最後に挙げた(3)の用例はよく見かけますし、実際誤ってはいないのではないかとも思ったりします。
また、セミコロンは和文ではあまり見かけません。 記号は便利なのであるなら使いたいと思うのですが。
コメントで意見を聞かせてもらえれば幸いです。